「大人になってからピアノを始めたい。でも、電子ピアノってどう選べばいいの?」
そんなふうに迷っていませんか?
私も最初は、何を基準に選べばいいのか分かりませんでした。
私は40代後半からピアノを独学で始めて、これまでに電子ピアノを2台購入しています。
最初に選んだのは、2万円台の折りたたみ式電子ピアノ「TERENCE X88E」。約1年間続けたあと、YAMAHAの「P-225」に買い替えました。
2台使ってみたからこそ、「ここを確認してから選べばよかった」と思う部分があります。
この記事では、その経験をもとに、大人の初心者が電子ピアノを選ぶときに確認したい5つの基準をまとめました。
- 電子ピアノ選びで後悔しやすいポイント
- 最初に決めたい「長く使う1台」と「通過点の1台」の違い
- 選ぶときに確認したい5つの基準
- 迷ったときに考える順番
るなるなこの記事を読むことで、「今の自分に合った電子ピアノの選び方」がわかります!
大人の初心者が電子ピアノ選びで後悔しやすい理由
電子ピアノを選ぶときは、つい「安いか」「人気があるか」「見た目が好みか」から考えてしまいがちです。
大人の初心者が電子ピアノ選びで後悔しやすい理由は、以下の3つです。
価格だけで決めてしまう
「趣味だから、できるだけ安いものでいい」
そう考えるのは自然なことですし、私も最初は2万円台のX88Eから始めました。
ただ、安いものがすべて悪いわけでも、高いものなら必ず満足できるわけでもありません。
大切なのは、そのピアノをどのくらいの期間使うつもりなのか、ということです。
生活に合わないサイズを選んでしまう
電子ピアノは、買ったら終わりではありません。毎日の生活の中で、弾きやすい場所に置けるかどうかが重要です。
家族が行き来する場所に置けば邪魔になりますし、置いて練習する場所を確保できないと、そもそも練習する気持ちが上がらなくなってしまいます。
ポータブルの電子ピアノを購入する場合は、使用後どこに片付けておくかも考える必要がありますが、意外と見落としがちです。
自分に必要な機能が分からないまま選ぶ
電子ピアノには、録音やBluetooth、アプリ連携など、さまざまな機能があります。しかし、機能が多ければいいわけではありません。
使わない機能にお金をかけるより、実際の練習で使う機能があるかを確認したほうが選びやすくなります。
まず決めたいのは「長く使う1台」か「通過点の1台」か
電子ピアノを選ぶとき、まず初めに
「長く使う1台」なのか、「まず試してみる1台」なのか
を決めておくのがおすすめです。
長く使う1台を選ぶ
「これからピアノを長く続けたい」「買い替えずに、1台を使いたい」。そう決まっているなら、最初から鍵盤や音に納得できるモデルを選ぶ方が、満足度が高いです。
最初の出費は大きくなりますが、買い替えの手間も費用もかかりません。
まず試すための1台を選ぶ
一方で、「続けられるか分からない。置き場所も決まっていない」という段階なら、最初から高額な電子ピアノを選ばなくてもいいと思います。
安価なものや折りたたみピアノで様子をみて、練習が進んでもっと良いモデルのピアノが欲しくなったタイミングで、また買い直せばいいのです。
もし続かなかったとしても、少額ですみます。
私の場合|安価なものから試してみた
最初に触ったのは、娘が使っていた37鍵盤のキーボード。最初の2か月は、それだけで練習していました。
3か月目に2万円台のTERENCE X88Eを購入し、約1年続けたあとYAMAHA P-225に買い替えています。
X88Eに大きな不満があったわけではありません。続けるうちに、もっとピアノらしいタッチで弾きたくなった。音にもこだわりたくなった、という理由からです。
だから今の私は、安いものを買うこと自体は失敗ではないと考えています。
「試すための1台」と決めて買うなら、買い替えを前提にする選択もありだと思います。
後悔しないために確認したい5つの基準
ここからは、実際に選ぶときに確認したいポイントを5つ紹介します。
① 予算は「何年使うか」で考える
「いくらくらいのものを買えばいい?」は、悩む人も多い問題です。
私なら、「このピアノを何年使いたいか」で考えます。
| 何年使うかの目安 | 本体の目安 | 周辺機器込みの目安 |
|---|---|---|
| まず試してみたい (1年位) | 2〜3万円台 | 4万円前後 |
| 長く使いたい (2年以上) | 5万円台〜8万円 | 7〜10万円 |
※2026年9月時点の目安です。機種や販売店、時期によって変わります。
長く使う側の上限が8万円まで上がっているのは、2026年9月1日からヤマハの電子ピアノが値上げされたためです。私が使っているP-225も、以前は5〜6万円台でしたが、今は約8万円になりました。
予算が足りないと諦める前に、ヤマハ以外のメーカーも比較してみてください。
② 置いたあとの生活動線を考える
本体の幅や奥行きだけでなく、置いたあとの生活まで想像してみてください。
イスを置いたときのスペース、家族が通る場所ではないか、家事の邪魔にならないか。出し入れの手間や電源コードの取り回しも、毎日のことなので効いてきます。
ポータブル式を選ぶなら、置く場所だけでなく「しまう場所」も先に決めておくことをおすすめします。たとえ折りたたみ式であっても、それなりに場所を取ります。
私も、どこに立てかけておくかまで考えてから買いました。
私は最初、折りたたみ式のX88Eをダイニングテーブルに広げて使っていました。しまうときは、テーブル脇のスペースに折りたたんで置いていました。
▶ TERENCE電子ピアノX88E本音レビュー|評判とデメリットも
ただ練習が進むにつれ、出し入れがだんだん面倒になりました。
そこで7ヶ月目にピアノを置くスペースを作り、スタンドとイスを購入。出し入れがなくなってからは、思い立った瞬間に弾けるようになりました。
据え置きにして折りたたむ必要がなくなると、憧れのP-225が欲しい気持ちが膨らんで、結果今に至ります。
▶ 独学7〜11か月目の記録|練習環境を整えてから変わったこと
③ 88鍵盤か、タッチ感はどうか
予算と置き場所が決まったら、次は鍵盤です。一般的なピアノは88鍵盤なので、最初から88鍵盤を選んでおくと、あとから「弾きたい曲の音域が足りない」ということが起こりにくくなります。
タッチ感も大事です。電子ピアノには、鍵盤の内部にハンマー機構を入れた「ハンマーアクション」タイプがあり、アコースティックピアノのような重さや動きを再現しています。ただし、同じハンマーアクションでも実際の感触は機種によって違います。
私もP-225に買い替えて、X88Eとの違いを実感しました。
▶ P-225を半年使った独学主婦の本音レビュー|評判・比較も
スペック表だけでは分からない部分なので、試弾できるなら触ってみてください。
④ 音はスピーカーとヘッドホンの両方を確認する
「この音なら弾いていて気持ちいい」と思えるかどうかは、意外と大事です。特に自宅で練習するなら、ヘッドホンで聴いたときの音も確認しておきたいところ。
私はピアノを始めたころ、ダイソーの550円のヘッドホンを使っていました。当時は不満もありませんでしたが、P-225とYAMAHA HPH-50Bの組み合わせを聴いて考えが変わりました。差はわずか2,000円ほどです。
もうひとつ、地味ですが見落としやすいのが端子の形です。ヘッドホンのプラグには太い6.3mm(標準)と細い3.5mm(ミニ)があり、電子ピアノ側の端子はどちらかに決まっています。
私が使っているP-225は6.3mmの標準タイプ。一方、カシオのPX-S1100やローランドのFP-10は3.5mmのミニタイプです。カシオの公式サイトにも、6.3mmのヘッドホンを挿すには市販の変換アダプターが必要だと書かれています。
手持ちのヘッドホンを使うつもりなら、買う前に端子の形を見ておくと安心です。
⑤ 必要な機能だけを選ぶ
電子ピアノには、録音、Bluetooth、専用アプリ、メトロノームなど、さまざまな機能があります。録音できれば自分の演奏をあとから聴き返せますし、アプリ対応ならスマホから操作したり練習に活用したりできます。
一方で、機能が多いほどいいとは限りません。1台目のX88Eにも、Bluetoothやメトロノーム、他の音色で弾ける機能などはついていました。
ただ、実際に使っていたのはメトロノームくらい。録音機能も専用アプリもありませんでしたが、それで困ったことはありませんでした。
自分は何に使うのかを考えて、必要なものだけ選ぶのがおすすめです。
本体と一緒に考えたい練習環境
電子ピアノを買うときは、本体だけでなく周辺環境も考えておきましょう。特にスタンド・イス・ヘッドホンの3つは、練習を始めると重要性を感じます。
私は7か月目に環境を整えるまで、ダイニングテーブルとダイニングチェアで練習していました。その時期に、手首を痛めています。
原因はひとつではなく、初心者なのに練習しすぎたことも関係しています。
ただ、姿勢が安定しない環境も原因の1つだったと感じています。
イスは折りたたみ式で4,380円でした。先に買っておけばよかった、と今でも思っています。
スタンドやイスの具体的な選び方は、別の記事にまとめています。
具体的な機種を知りたい方へ
「選び方は分かったけれど、結局どれがいいの?」そう思った方もいるかもしれません。
どれを選ぶかは、別の記事で5機種を比較しています。値上げ後の価格で、安い順に並べ直しています。
P-225とP-145の2機種で迷っている方は、こちらで詳しく比べています。
電子ピアノ選びでよくある疑問
安い電子ピアノでも大丈夫?
大丈夫です。私は2万円台のX88Eで約1年練習しました。
「最初から高いものを買えばよかった」と思うこともありますが、それは結果論です。
むしろ、続けられるか分からなかった時期に気軽に始められたのは、あの1台のおかげです。
最初から高いものを買ったほうが得?
長く使うと決まっているなら、そうだと思います。買い替えが発生しないからです。
ただ、まだ分からない段階で5万円を超える金額を出すのは、私の場合ためらってしまいます。
中古やレンタルはあり?
選択肢としてはあります。ただ中古の場合、鍵盤や内部の状態を購入前に確認できるかがポイントです。
とりあえず試してみたいのであれば、中古も検討してみても良いでしょう。
安心して長く使いたいなら、新品の方が向いています。
途中で飽きたらどうする?
飽きる原因の多くは、弾きにくさや環境の悪さです。
私も手首を痛めていた時期は、ほとんど弾けませんでした。
続けやすい環境を作ることで、挫折の確率は大きく下がります。
環境の整え方については、「本体と一緒に考えたい練習環境」の章をご覧ください。
迷ったときは、この順番で考える
最後に、もし迷ったときは、このおすすめの順番で決めてみてください。
まず決めることは、
0. 長く使う1台か、通過点の1台か
です。自分がどう使いたいかを、よく考えてみましょう。
それが決まったら、5つの基準をこの順番で確認していきます。
1. 予算の幅を決める
↓
2. 自宅に置けるサイズか確認する
↓
3. 88鍵盤か、鍵盤のタッチ感はどうか
↓
4. 音とヘッドホンを確かめる
↓
5. 必要な機能があるか見る
前半の1と2は、家にいながら決められます。ここで候補がかなり絞れるので、3と4を楽器店で一度に確かめに行けます。
種類が多くても、この順番なら少しずつ候補を絞っていけます。
まとめ|電子ピアノは「価格」より「使い方」で選ぶ
電子ピアノ選びで大切なのは、高いものを買うことでも、安いものを避けることでもありません。まず考えたいのは、その1台を「長く使う」のか「まず試す」のか。ここが決まると、予算も機種も自然と絞れます。
そのうえで、予算、設置サイズ、88鍵盤とタッチ感、音、機能の5つを確認してみてください。
最初は2万円台のX88E、約1年後にP-225。私はこの順番でした。最初から完璧な1台を選ばなくても、ピアノは始められます。
条件が整理できたら、ぜひ実際に鍵盤に触れてみてください。あなたの暮らしの中に無理なく置ける1台が、きっと見つかります。

